ブログでやり取りすれば済む程度の主張を、名誉棄損だとか
ライブドアPJニュースの場で声高に叫んでいるのを、嗤っているブロガーが多い。相手と同じレベルの愚を犯したくはないのだが、「顔を洗って出直しなさい」とは言わざる得ないだろう。話の発端になったのは
「特集・パブリック・ジャーナリスト宣言(1)」である。引用しよう。
すでに、『マスコミ』からは、日本のブロガーらアマチュア・メ
ディア表現者らの中では「(議論ができる)準備された市民」は少
数派で、ここでいうパブリック・ジャーナリズムについて「その計
画は無理ですよ」などと、さげすむ声も聞かれる。
私は
「ライブドアPJに忠告し忘れた欠陥 [ブログ時評10]」で「ご当人達が意気込んでいるほどにはジャーナリズムの世界で注目されていまい」「『マスコミ』からの唯一のレスポンスを、私の連載
第150回『ネットと既成とジャーナリズム横断』から取っている」と指摘した。これは暗に、他人の文章から引用しておきながら、引用元も示さないのは違法ですよ、とも言っているのだ。
筆者の小田氏は私のトラックバックを無視したので、頬被りを決め込むのかと思っていたら、今回「PJニュースに出稿し、その中で、団藤氏のコメントを引用して」と認めてきた。それなら、他人にとやかく言う前に引用元を示さない違法行為をまず解消するのが、最初にすべきことだ。マスメディアの世界では、こうした違法行為のクレームが付いた記事は全文削除が一般的であることも申し添える。
小田氏がこれを是正できないのには理由がある。パブリック・ジャーナリズムという妖怪がジャーナリズム界を徘徊していなければ困るのである。妖怪である以上はマスコミの誰かが気にしていなければならない。誰も気にしていないなら「●●症の徘徊」以下である。それで無理やり、私の文章から取った。今回の反論で、さらに論理の矛盾が露呈して失笑を買っている。「ネット掲示板にありがちなプライベートな言説なので、そういう見方もあるのかと見捨てておいた」という場所が、小田氏の言う『マスコミ』だったのである。捨て置けない雑誌「世界」よりはるかに小さなステージを『マスコミ』と称して、読者を欺いたレトリックの詐術。今更、是正できないはずである。
明瞭な違法行為と読者への詐欺行為を解消してから、改めて出直していらっしゃい。ついでに、一年生記者みたいに、データのはめ込み方がしどろもどろでない、一読して判る文章をお書きになることを求めたい。