今回の
「学力・読解力低下で知る危うい国家戦略 [ブログ時評03]」を書くために、どれくらいのブログを読んだか。金曜の夜と土曜の朝とで250本以上は読みました。
検索デスクのブログ検索を使った分と、面白い内容のブログにトラックバックしている所と合わせた数です。これから、収集用ソフト「Internet Ninja」にそっくり取り込んだブログが45本です。取り込むときに、私の問題意識に引っかかった中身別にマークを付けておきます。
土曜の午後に45本を再度、読み、気になった部分を取り出してテキストを並べます。通して意味を持たせるように並べる順番を入れ替え、私のコメントを加えることでストーリーにしてしまいます。取り出したテキストは十数本あったのですが、最終的に9本だけが残りました。念のために一晩、寝かせて、翌朝、気になった細部をリファインしてから公開です。これが今回の全作業です。この間、紙は全く使わず、全てパソコンの画面上で処理します。
これだけの作業でマスメディアが準備したものの多くを抜く、かなり突っ込んだ中身になるのですから、「衆知」を集めるのは強いのです。
ところで、これだけの数を読んだから言わせていただくと、インターネット検索を一度も使わずにいきなり書いてしまう人が圧倒的に多いと考えられます。書き出す前に、まず立ち止まって検索ぐらいしましょう。質的向上の第一歩です。
実は4年前に、
第95回「学力低下問題の最深層をえぐる」を書いています。各所で評判になったコラムで、「学力低下」をキーワードにすればgoogleでもyahooでもMSNでもまず目に入ってくるはずです。このコラムを読まれた上で書かれている方ももちろんいらっしゃいましたが、極少でしたね。残念ながら話がややこしくなるので、今回はそういう方のブログは敢えて除いて構成しました。
もうひとつ気になったのが、データを使わない記述です。学力問題は誰にでもオリジナルなデータがある素材です。記憶の底から呼び戻して書いてほしいところです。あるいは自分の知性で新しい断面を切り出すか。そのような努力をしないと単なる茶飲み話になってしまいます。
これからも読むに値するブログを発掘する作業を続けますが、これまでの3作品をご覧いただいて、何がアピールするのか、他人に読ませるために書くスタンスを磨くべく、考え直してみてください。