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by ydando
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地上デジタル普及へ総務省の“悪あがき“続く
 今日28日の日経新聞朝刊3面トップに横見出しカットで「デジタル放送『録画1回きり緩和』」と割に派手な記事が出ていました。ところが、ネット上の日経サイトには不思議なことに反映されていません。またも特ダネの載せ忘れかも知れません。「総務省、放送業界と調整へ」「2-3回の複製容認浮上」と続くので、関心を持つ皆さんが比較的多い記事のはずです。緩和の狙いは、現在の録画規制が厳しすぎて地上デジタル放送の普及を妨げかねないので、何とかしたいというものだそうです。

 DVDレコーダーを持たれている皆さんは、2004年春から「コピーワンス」の規制が始まっていることはご存じでしょう。例えば、番組をハードディスクに録画出来て、それをDVDに焼き付けるとして1回きりはオーケーになりますが、ハードディスク上のデータは自動消去されます。もしもDVDメディアが不良品で焼き付けに失敗しても、元のデータは消されてしまうのです。つまり手元には何も残らない始末になります。「無理を重ねた地上デジタルの副産物 [ブログ時評29]」で指摘した「ユーザーの利便を無視した、行き過ぎとも見える仕組み」の一部です。

 こんな酷い仕組みまで導入して、デジタル放送番組のコピーを防ぐのに躍起になっていたのです。それが地上波デジタル普及の邪魔になると総務省が気づいたので、となるのですが、あまりにも遅過ぎます。もうコピーワンス機器は出回っていて、ファームウエアと呼ばれる修正プログラムの配布程度では済まない恐れが大です。機械に強くない人も多く使うDVDレコーダーの、かなり基本のところで規制が変わるとしたら、消費者の混乱は必至でしょう。先日も書いたように、2011年のアナログ放送停止が不可能になりつつある現実を前にした、総務官僚の悪あがきにしか見えません。こんな先行きが見えない官僚たちが、かっては優秀と言われていたのですね。
by ydando | 2005-07-28 18:12 | 文化スポーツ
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