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by ydando
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国際熱核融合炉の誘致断念は大歓迎
 日本とフランスが誘致合戦をしている国際熱核融合実験炉(ITER)を、日本側が断念しそうです。日米韓vsEUロ中の対立になっていて、最近の国際政治関係を示唆する構図ながらが、何よりも巨大な放射能汚染構造物を国内に造らずに済むことを喜びましょう。「ITER仏立地で暫定合意」など、各紙が報じ始めています。

 この問題は私は随分前から取り上げています。4年前に第98回「熱核融合炉の誘致見直しは今しか」があり、さらに前には第59回「未来エネルギー核融合の挫折」を書いています。

 政治的な配慮もあって建設費は安めに安めに言われていても、一時より膨らみ始め、現在では1兆3000億円になっています。国内誘致なら半分は負担することになったでしょう。それで発電でもするのか。とんでもない。最も反応が起きやすい重水素とトリチウムを組み合わせて超高温にし、本当の核融合プラズマを試みに燃やしてみるだけなのです。結果として、JCO臨界事故など耳垢程度にすぎぬ膨大な中性子線が発生します。常磐線を止めたJCO事故を覚えていますよね。あんなレベルではない強烈な中性子線で周辺の物質はどんどん放射化され、巨大な汚染構造物が出来るのです。

 こんな厄介な代物を誘致しようとするのは、欧州の内部でも原子力を本当に判っているのか疑われているフランスくらいのものです。昔つくった既定方針で走っていただけの愚かな国と青森県はともかく、県民の皆さんは六ケ所村誘致が出来なくて残念と思うより、次代に汚染を残さない、自分たちも中性子線の脅威など気にしなくてよくなった点を素直に喜ぶべきでしょう。

 核融合で人類がエネルギーを得るようになる夢は結構ですが、現状では、その実現性は極めて低いと考えるべきです。いくつもの大きな障害があり、障害の全てが見えているかと問われれば自信がない、初歩的状況です。
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by ydando | 2005-05-06 18:46 | 科学技術
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